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★今日の表現: have a lot riding on〜 (〜に賭けている、〜の結果に大きな意味を持つ)
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前回ご紹介した場面と対をなす第2幕の始まりというべきシークエンスの中でさりげなく使われる表現です。
主人公リーガン(マイケル・キートン)とブロードウェイの俳優マイク(エドワード・ノートン)がバーに向かって夜の街を歩いています。
マイクは才能ある舞台俳優ですが問題児です。プレビュー公演(本演の開幕前に試験的に行われる公演)では本物のアルコールを飲みながら演技していることがばれると開き直ってみせます。勝手なアドリブを加えて共演者や観客のひんしゅくを買います。役作りを口実に勝手に高額な日焼け用マシンを注文したりもします。
そういった行動に対して、リーガンは「おれが何か気に障ることをしたか?」と聞きます。マイクは「いまんとこ、まだ」とふてぶてしく答えます。だったら(舞台の成功のために)もっと協力してくれという感じでリーガンがこう言います。
“I have a lot riding on this play.” (おれはこの芝居に賭けてんだ)
マイクはそれがどうしたという風に答えます。
“Oh, is that right?” (おお、そうかい?)
マイクはブロードウェイの俳優として、毎回の舞台にすべてを賭けていると主張します。リーガンに対して、失敗したらハリウッドに戻るだけだろうと言います。映画は大衆をだまして金を稼いでは文化を破壊する代物だというのがマイクの考えです。
第2幕では、ブロードウェイでの成功に確信が持てず、自信を失い、自分はやはりまちがっているのだろうかと悩むリーガンの姿が描かれます。
そんな中でリーガンが口にする“I have a lot riding on this play.”は“This play means a lot to me.”(おれにとってこの芝居は重要なんだ)と言い替えることができます。
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英会話の中では自分の仕事について説明した後の締めくくりとして使えそうですね。例えば…
“I have a lot riding on this project.” (私はそのプロジェクトに賭けているんです!)
いかがでしょうか?