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【ビッグ・アイズ】原題:Big eyes① クラス開講日:2016/2/5


2/5のクラスでは、夫の元を去ったマーガレット(エイミー・アダムス)が幼い娘と共に西海岸に到着するところから、ウォルター(クリストフ・ヴァルツ)に出会うまでの場面が取り上げられました。

--------------------------------------------- ★今日の表現:You're better off. (むしろ、その方がいいよ) ---------------------------------------------

サンフランシスコに着いたマーガレットは友人のディアドラにシングルマザーとしての不安を口にします。幼い娘にはやはり父親が必要なのではないかと…。その時、ディアドラが彼女に言うセリフが今日の表現です。

Stop it! You're better off. Between us, I never really liked Frank. (何言ってるの! 別れてよかったよ。ここだけの話、私フランクのこと嫌いだったわ)

better offは(金回りが以前より良くなる/暮らし向きが良くなる)の意味もありますが、ここでは(〜した方がむしろ/かえっていいよ)の意味で使われています。

この部分は字幕、吹き替え共に訳されていません。ディアドラが早口で情報量が多すぎたためかもしれませんが、字幕では伝えにくい英語表現だとも考えられます。

ディアドラが言う"You're better off"は(別れてよかったよ)という意味でYou have a better life separating from your husband.に言い替えられるとBrianさんが説明してくれました。

“Between us”(ここだけの話)はThis is between us.を短縮した表現です。打ち明け話の導入として使えそうですね。

ディアドラの発言に対してマーガレットはこう返します。

You were a bridesmaid. (あなたブライズメイドだったじゃない!)

bridesmaidは花嫁の付添人で結婚式当日だけでなく、準備段階からいろいろとお手伝いをする女性のことで、花嫁の親しい友人が行うようです。このセリフも字幕ではカット。吹き替えでは「あなた結婚式に出てたじゃない!」となっています。これも字幕では伝わりにくい、独自の慣習に関するキーワードといえるでしょう。

ちなみに花嫁とその付添人たちの珍騒動ムービー “Bridesmaids”「ブライズメイズ 史上最悪のウェディングプラン」(2011米)でその役割がわかりやすく描かれています。なお、この映画は機会を見てクラスの題材に取り上げる予定です。

この他にもディアドラのセリフには、多くのInformal English(くだけた英語表現)が含まれています。

例えば、新天地で生活を始めたばかりのマーガレットに対して

So, are you flipping for all this? Are you settled? (で、楽しんでる? 落ち着いた?) 

Are you settled? は Do you have a place to live?と言い替えられるとブライアンさんが解説してくれました。 新しい期が始まる春先に使えそうですね。

彼女はマーガレットを街へ案内しながら、こう続けます。

For jazz check out the Hungry Eye, for Italian, Vanessi's, for salvation, try the Buddhist temple, for art, 6th Gallery. (ジャズなら、「ハングリー・アイズ」だし、イタリアンを食べるなら「バネッシーズ」、何か救いを求めたいなら、仏教の寺院を訪れてみるといいわ。アートなら「6thギャラリー」ね)

「〜なら、○○」という具合に、おすすめの物事を紹介する時に“ For〜”で会話を始めるのもいいですね。

今回取り上げられた場面には、くだけた表現だけでなくビジネスでも使えるFormal Englishも含まれています。

例えば、マーガレットが就職の面接で話すこんな表現…

I'm not very good at tooting my own horn, but I do like to paint, so if I could just show you my portfolio. (自己アピールというほどではありませんが、絵を描くのは本当に好きで、よかったら私の作品ファイルを見ていただけませんか?)

toot one’s own horn : “toot”は楽器などを「吹いて鳴らす」ことで、つまり「自慢する」の意味です。Margaretのように控えめに自己アピールするときに使ってみてはいかがでしょうか? 

もしあなたが文章を書くのが得意だったら…

Not to toot my own horn, but I'm good at writing essays. (こういっては何ですが、エッセイを書くのは得意です)

いかがでしょうか?

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