第94回アカデミー賞は、近年まれにみる盛り上がりを見せましたね~
4月のクラスで取り上げる『蜘蛛女のキス』は第58回アカデミー賞で4部門(作品/監督/主演男優/脚色賞)にノミネートされ、ウィリアム・ハートが主演男優賞を受賞しました。その演技はじつに素晴らしい!
ウィリアム・ハートは3/13に永遠の眠りにつきました。追悼の意味を込めて今回の課題映画に選びましたが、理由はそれだけではありません。
これは今だからこそ観るべき映画です。なぜなら、この作品には「いろいろなことが異なっていても人は分かりあうことができる」というメッセージが込められているからです。 それはいいけど、映画としてはおもしろいの? と思われるでしょうね。 はい、おもしろいです。謎を解いていくミステリーとして興味深い。 主な登場人物の二人は対照的なキャラクターです。考え方、性格、ジェンダー(性差)…。最初、この二人による会話のみで、話が進みます。それが、どこに向かっていくのかわかりません。そこには、後になってわかる謎が仕掛けられています。 1時間を過ぎたころ、物語はとつぜん意外な方向に展開します。そして予想することができないエンディングに向かいます。それは、衝撃的でもないし、刺激的でもない静かな締めくくりです。それでいて深い感動を残す。それは、映画にしかできない表現の魔法です。 「蜘蛛女のキス」とは何でしょうか? 「蜘蛛女」が登場するのはわずか数分です。ラストシーンにつながるその意味をどう解釈するかは自由です。あなたがどう感じたかを聞かせてほしい。 この映画って、オリジナルの予告編で謳われているように、観終わった後に、その意味を問いかけ続けるんですよ。 Feel it. And you've got to feel it again. 字幕だけでは伝わり切れない英語のニュアンスをCINEMA ENGLISHで解き明かしませんか? 【予告編動画】 https://www.youtube.com/watch?v=8ljMaR_hSaU
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